Appleの時刻にまつわるエトセトラ

f:id:puredevice:20130107095531p:plain:leftアナログ時計は、針がそれなりに展開し、かつ文字盤のデザインが良く映えるよう、10時10分周辺を指している状態で展示されることが多い。しかし、iOSの時計アプリは違う。カレンダーアプリのように現在の日づけを示す訳でもなく、10時15分0秒に固定されている。何でなんだろうと気になったので検索してみたけど、日本語では特に見つからなかった。英語では掲示板のようなやりとりがいくつかヒットして、ふむふむと思える説が展開されていたので、紹介してみることにする。

以下はこちらのやりとりを参考にして、独自調査を含めて文章にしました。

▶時計アプリが開発された時間説

f:id:puredevice:20130107100840p:plain:left実は、時計アプリ以外にもアイコンに思わせぶりなデザインが使われているアプリがある。それが天気アプリと株価アプリだ。天気アプリの晴れ、73°Fというのは、気温についてはいわゆる普通の冷房の設定温度と考えることもできるから、あまりあてにならないかもしれないけれど、株価アプリはちょっと事情が異なる。最新のiOS6のアイコンはただのグラフなのだけど、過去の株価アプリアイコンには『Jul Aug Sep』という文字が入っていた(グラフの形は大凡同じ)。iPhoneの発表は2007年1月9日のMacWorldだから、これはその前の2006年8月前後を示している(Appleの株価だと思ったのだけど、どうも違うようだ)と考えるのが妥当だろう。

▶時計アプリが紹介された時間説

MacWorldでiPhoneが初めて紹介された時刻(午前9時41分)(実際は、iPhoneの外観が紹介された後、最初に電源が入れられた時刻、42分になっていたという説もある)がすべてのiOS機器の広告写真に使われている(今でも使われている)のは有名な話だが、10時15分は時計アプリが紹介された時刻だという人がいた。残念ながら、10時15分にはデモが終了していたので、この仮説は間違い。さらに言えば、9時41分のホーム画面では既に10時15分を指す時計アプリアイコンが映っており、この段階で10時15分が公式に採用されていたことからも、この説は的外れだと言える。

Macintosh Classicが発売された日説

1990年10月15日はAppleにとって記念すべき日で、$1,000以下のMacintoshを発売し、コンピュータをより身近なものとして位置づけた日なのだ。この日はAppleの広告などさまざまな場所で引用されており、時計アプリの10時15分はこれを踏襲したものではないかという説。この説は、割と説得力が高いように思える。

▶おまけ

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ちなみに、iOS6の最大の汚点であり炎上マーケティングも囁かれた(かもしれない)地図アプリのアイコンはApple本社のあるカリフォルニア州クパチーノである。ルート280沿いの特徴的な道路の形で一発で分かるのだけど、一応Google Mapsへのリンクはこちら